ぎっくり腰は突然の激しい腰の痛みが特徴で、初期対応が非常に重要です。
この記事では、ぎっくり腰になった際に冷やすことの重要性や具体的な方法、温めるタイミング、そして最初の予防と対策について詳しく解説します。
この記事を読むことで、ぎっくり腰になった際の適切な対処法を知り、早期回復と再発予防につなげることができます。
この記事でわかること
- ぎっくり腰の初期対応としての冷やし方
- 温めるタイミングと注意点
- 日常生活でぎっくり腰を予防するための対策
- 専門家による治療の選択肢とタイミング
ぎっくり腰は初期対応が重要

ぎっくり腰は、初期対応を誤ると、症状が悪化したり、慢性化したりする可能性があるため、適切な対処が求められます。
ぎっくり腰とは何か
ぎっくり腰とは、重い物を持ち上げようとしたり、体をねじったりする際に、急に起こる腰の痛みのことです。
急性腰痛症とも呼ばれ、厚生労働省の調査でも自覚症状を訴える人の割合が高い症状です。
発症直後は冷やすことが大切
ぎっくり腰は、腰の筋肉や靭帯、椎間板などが損傷し、炎症を起こしている状態です。
発症直後は、炎症を抑えるために患部を冷やすことが大切です。
冷やすことで血管が収縮し、炎症物質の放出を抑制する効果が期待できます。
ぎっくり腰になったときの冷やし方
ここでは、ぎっくり腰になった際に、患部を冷やす方法について詳しく解説します。
冷やすための準備
冷やすためには、冷却に必要なものを準備し、患部を保護することが大切です。
冷やすための準備 | |
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冷却材の準備 | 氷嚢、保冷剤、冷却ジェルシートなど。冷却材は、直接肌に触れないようにタオルなどで包む |
保護材の準備 | タオルやガーゼなど。冷却する部分を清潔にし、冷却材が直接肌に触れないようにタオルやガーゼを挟む |
その他、必要に応じて準備するもの | 必要に応じて、冷却スプレーや冷却パックなどを準備する |
冷却材を準備する際は、コンビニエンスストアやドラッグストアで手軽に入手できるものを選ぶとよいでしょう。
冷やす場所と時間
ぎっくり腰の症状を効果的に和らげるためには、適切な時間と場所に冷却を行う必要があります。
冷やし方のポイント | |
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冷やす時間 | 1回あたり15〜20分程度 |
冷やす頻度 | 1日に数回(2〜3回) |
冷やす場所 | 痛みが最も強い箇所を中心に、広範囲に冷やす |
冷やす期間 | 発症から2〜3日間 |
冷やす際の体勢 | 楽な姿勢で、安静にしながら冷やすのが理想的 |
注意点 | 冷やしすぎると血行が悪くなり、逆効果になる可能性があるため、適度な時間を守る必要がある |
症状が重い場合は、無理せず医療機関を受診することも検討しましょう。
冷やす際の注意点
ぎっくり腰を冷やす際には、いくつかの注意点があります。
これらの注意点を守ることで、効果的に痛みを和らげ、悪化を防ぐことができます。
冷やす際の注意点 | |
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直接冷却しない | 冷却材を直接肌に当てると、凍傷の危険性があるため、必ずタオルなどで包んでから使用する。 |
冷やしすぎない | 長時間冷やすと、血行が悪くなり、症状が悪化する可能性がある。15〜20分を目安に、適度な時間で冷却する。 |
冷却材の種類 | 冷却材の種類によっては、冷却効果が高すぎる場合がある。保冷剤を使用する場合は、特に注意が必要。 |
冷却時の体勢 | 楽な姿勢で安静にしながら冷やす。無理な体勢での冷却は、腰に負担をかける可能性がある。 |
冷却後のケア | 冷却後は、患部を優しくマッサージするなどして、血行を促進する。 |
その他の注意点 | 冷却中に皮膚に異常を感じた場合は、直ちに冷却を中止する。症状が改善しない場合は、専門家の診察を受ける。 |
冷湿布と温湿布の違い | ぎっくり腰の初期段階では、炎症を抑えるために冷湿布が推奨される。温湿布は、慢性的な腰痛や筋肉の緊張を和らげる効果がある。状況に応じて使い分けるのがポイント。 |
適切な冷却方法を実践し、早期回復を目指しましょう。
ぎっくり腰、温めるタイミングは?
ぎっくり腰になった時、温めるタイミングはいつが良いのでしょうか。
適切なタイミングで温めることで、痛みの緩和や回復を促進することが可能です。
冷やす?温める?の判断基準
温めるか冷やすかの判断基準は、ぎっくり腰になってからの時間経過と痛みの性質によって異なります。
状態 | 判断基準 |
---|---|
急性期(発症直後) | 炎症が強く、熱を持っている状態 → 冷やす |
慢性期(数日経過後) | 炎症が落ち着き、ズキズキとした痛み → 温める |
温めると楽になる場合 | 温める |
温めると悪化する場合 | 冷やす |
温め方
温める方法として、以下の3つが挙げられます。
温め方 | 注意点 | |
---|---|---|
お風呂 | ぬるめのお湯(38〜40度)にゆっくり浸かる | 長時間の入浴は避け、のぼせないように注意する |
蒸しタオル | タオルを濡らして電子レンジで温め、患部に当てる | 熱すぎると火傷の原因になるため、温度を確認する |
温湿布 | 市販の温湿布を貼る | 肌が弱い人は、かぶれに注意する |

温める際の注意点
温めすぎは、逆効果になることもあります。
温めすぎると、炎症を悪化させたり、かゆみが出たりする可能性があるからです。
目安としては、1回あたり15分から20分程度にとどめ、熱すぎると感じたらすぐに中止しましょう。
ぎっくり腰予防のための対策
ぎっくり腰は、突然の激しい腰の痛みで、日常生活に支障をきたすつらい症状です。
再発を繰り返さないために、日頃からの予防と適切な対策が重要になります。
日常生活での注意点
日常生活でのちょっとした工夫が、ぎっくり腰の予防につながります。
日常生活での予防法 | ポイント |
---|---|
正しい姿勢を心がける | 座る時は背筋を伸ばし、立つ時は腹を引き込み、顎を引く姿勢を意識することが大切です。 |
同じ姿勢を避ける | 長時間同じ姿勢での作業は避け、適度に休憩を挟み、ストレッチなどで体をほぐしましょう。 |
重い物の持ち方 | 重い物を持ち上げる際は、膝を曲げて腰を落とし、体に近い位置で持つように心がけましょう。 |
体重管理 | 肥満は腰への負担を増大させるため、バランスの取れた食事と適度な運動で適切な体重を維持しましょう。 |
ストレス軽減 | ストレスは筋肉の緊張を引き起こし、ぎっくり腰のリスクを高めるため、趣味やリラックスできる時間を持つようにしましょう。 |
これらの注意点を守ることで、腰への負担を軽減し、ぎっくり腰のリスクを下げることができます。
ストレッチと運動
適度なストレッチと運動は、筋肉や関節の柔軟性を保ち、ぎっくり腰の予防に効果的です。
効果的なストレッチと運動 | やり方 | 効果 |
---|---|---|
腰ひねりストレッチ | 膝を軽く曲げた状態で、ゆっくりと腰を左右にひねります。 | 腰回りの筋肉をほぐし、柔軟性を高めます。 |
腹筋運動 | 仰向けになり、膝を立てて、ゆっくりと上体を起こします。 | 腹筋を強化し、腰を支える力を高めます。 |
背筋運動 | うつ伏せになり、両手両足を軽く上げて、背中の筋肉を意識しながらキープします。 | 背筋を強化し、腰を支える力を高めます。 |
太もも裏ストレッチ | 床に座り、片足を伸ばして、つま先に手を伸ばします。 | ハムストリングスの柔軟性を高め、腰への負担を軽減します。 |
ウォーキング | 1日に30分程度のウォーキングを習慣にしましょう。 | 全身の血行を促進し、筋肉や関節の柔軟性を保ちます。また、体幹を鍛え、腰痛予防にもつながります。 |
これらのストレッチと運動を継続することで、ぎっくり腰になりにくい体づくりを目指しましょう。
スポーツジムで体幹を鍛えるのも良いでしょう。

専門家による治療
ぎっくり腰を繰り返す場合や、痛みがなかなか改善しない場合は、専門家による治療を検討しましょう。
治療法 | 効果 |
---|---|
鍼灸治療 | 鍼やお灸を使って、筋肉の緊張を和らげたり、血行を促進したりすることで、痛みを軽減します。 |
手技療法 | マッサージや整体などの手技を使って、筋肉や関節の歪みを調整し、痛みの原因を取り除きます。 |
運動療法 | 専門家の指導のもと、ストレッチや筋力トレーニングなどの運動を行い、腰回りの筋肉を強化し、再発を予防します。 |
コルセット | コルセットは、腰を安定させ、痛みを和らげる効果があります。ただし、長期間の使用は筋力低下を招く可能性があるため、専門家の指示に従って使用しましょう。 |
専門家による適切な治療とアドバイスを受けることで、ぎっくり腰の根本的な原因を解決し、再発を防ぐことができます。
まとめ
ぎっくり腰は、初期対応が重要です。
この記事では、ぎっくり腰になった際の適切な対処法、温めるタイミング、予防と対策について解説しました。
この記事のポイント
- 発症直後は炎症を抑えるために冷やす
- 冷やす際は、冷却材をタオルで包み15~20分を目安に
- 温める場合は、炎症が落ち着いてからぬるめのお風呂や蒸しタオルで
- 日常生活では正しい姿勢を心がけ、ストレッチや運動を取り入れる
つらいぎっくり腰でお困りの際は、専門家にご相談ください。