ぎっくり腰になって、歩けないほどではないけれど痛みがある時、どうすれば良いか悩んでいませんか?
この記事では、痛みの原因から楽な姿勢、病院に行く目安まで、対処法をわかりやすく解説します。
この記事を読めば、ぎっくり腰の痛みを和らげ、日常生活を快適に過ごせるようになるでしょう。
この記事でわかること
- 痛みを和らげるための応急処置
- 病院を受診する目安と治療法
- 再発を予防するためのストレッチと体操
ぎっくり腰の原因
ぎっくり腰は、突然腰に激しい痛みが走る症状を指します。
歩ける程度の痛みでも、原因を理解し、適切な対処をすることが大切です。
急性腰痛症(ぎっくり腰)とは何か
急性腰痛症、いわゆるぎっくり腰は、腰の捻挫のような状態です。
日常生活の何気ない動作、例えば重い物を持ち上げた際や、体をねじった瞬間に起こることがあります。
また、朝起きた時や、くしゃみや咳をした時にも起こることがあるようです。
ぎっくり腰になる原因

ぎっくり腰の痛みは、筋肉や靭帯の一部が損傷している状態と考えられます。
ぎっくり腰の主な原因として、運動不足や長時間のデスクワーク、姿勢の悪さ、柔軟性の低下、身体の使い方の間違い、睡眠不足、水分不足などが挙げられます。
これらの要因が重なることで、腰に負担がかかり、痛みが発生するのです。
ぎっくり腰の主な原因 | |
---|---|
運動不足 | 腰回りの筋肉が弱まり、負担が増加 |
長時間のデスクワーク | 同じ姿勢が続くことで筋肉が硬直 |
姿勢の悪さ | 腰に不自然な負担がかかる |
柔軟性の低下 | 関節や筋肉の可動域が狭まり、急な動作に対応できない |
誤った身体の使い方 | 重い物を持ち上げる際に腰に負担がかかる |
睡眠不足 | 疲労が蓄積し、筋肉や神経の回復が遅れる |
水分不足 | 筋肉や椎間板の柔軟性が低下 |
放置すると慢性腰痛になる可能性
歩ける程度の痛みでも、放置すると慢性的な腰痛に移行する可能性があります。
痛みを我慢して日常生活を送ることで腰にさらに負担がかかり、症状が悪化することがあるからです。
また、一度ぎっくり腰になると、再発しやすくなることも知っておくべきでしょう。
放置することのリスク | |
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慢性腰痛への移行 | 痛みを我慢することで腰への負担が増加 |
症状の悪化 | 痛みをかばうことで姿勢が悪化し、さらに痛みが強くなる |
再発のリスク増加 | 一度ぎっくり腰になると、癖になりやすい |
ぎっくり腰は早期の適切な対処が重要です。
痛みを我慢せずに、専門家にご相談ください。
痛みを和らげるための応急処置
歩ける程度のぎっくり腰で、しかし痛みがある場合、適切な応急処置をすることで症状の悪化を防ぎ、早期回復につながるかもしれません。
楽な姿勢で安静にする
楽な姿勢で安静にすることが大切です。
- 横向きで丸くなる姿勢|膝を軽く曲げ、抱え込むようにして横になる
- 座る姿勢|背もたれのある椅子に座り、腰をサポートするクッションなどを利用する
- 立っている姿勢|壁などに寄りかかり、腰への負担を減らす
床に座る場合は、座布団などを使って腰への負担を軽減することを意識しましょう。
アイシングによる炎症抑制
炎症を抑えるために、アイシングが有効です。
- 冷やす場所|痛む箇所|
- 冷やす時間|15~20分程度|
- 冷やす頻度|1日に数回|
冷却シートや保冷剤をタオルで包んで使用するほか、冷水シャワーも効果的です。
ただし、冷やしすぎには注意しましょう。
コルセットで腰を安定

コルセットを装着することで、腰を安定させ、負担を軽減できます。
- コルセットの種類 | 腰全体を覆うタイプ、腰椎をサポートするタイプなど
- コルセットの選び方 | 体に合ったサイズを選び、適切な締め具合で使用する
- コルセットの注意点 | 長時間装着は避け、症状に合わせて使用する
コルセットはあくまで応急処置であり、長期間の使用は筋肉の低下につながる可能性があります。
無理のない範囲で日常生活を送ることも大切
安静にしつつも、できる範囲で日常生活を送ることも大切です。
- 歩行 | 痛みが悪化しない範囲で、ゆっくりと歩く
- 作業 | 長時間の同一姿勢を避け、こまめに休憩を取る
- 就寝 | 寝返りや起き上がりの際に、腰に負担がかからないよう注意する
痛みが強い場合は、無理をせずに安静を優先しましょう。
早期回復のためには、専門家による適切な治療を受けることが大切です。
病院へ行く目安と治療法
ぎっくり腰は、多くの場合、安静にしていれば数日から数週間で自然に回復に向かいます。
しかし、症状によっては病院を受診した方が良いケースや、適切な治療を受けることで早期回復が期待できることもあります。
整形外科を受診するタイミング
次のような症状がある場合は、自己判断せずに整形外科を受診することが大切です。
- 激しい痛みが続き、日常生活に支障が出ている場合
- 足に痺れや麻痺がある場合
- 排尿や排便に異常がある場合
- 痛みが2週間以上続く場合
- 過去にもぎっくり腰を繰り返している場合
これらの症状は、ぎっくり腰だけでなく、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの別の病気が原因である可能性もあるからです。
病院での診断と治療
整形外科では、レントゲンやMRIなどの検査を行い、ぎっくり腰の原因を特定します。
ぎっくり腰と診断された場合、一般的には以下のような治療が行われます。
安静 | 無理な動きを避け、楽な姿勢で安静にする |
薬物療法 | 痛み止めや湿布などを使用して痛みを和らげる |
コルセット | 腰を安定させ、負担を軽減する |
理学療法 | 痛みが和らいできたら、ストレッチや筋力トレーニングなどを行う |
ブロック注射 | 痛みが強い場合、神経ブロック注射を行うことがある |
適切な治療を受けることで、痛みを和らげ、早期回復を促進することが可能です。
早期の専門家への相談が大切
ぎっくり腰になった場合は、自己判断せずに、早めに専門家である医師や整骨院にご相談ください。
適切な診断と治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、早期回復につながります。
ぎっくり腰を繰り返さないための予防策
ぎっくり腰を繰り返さないためには、日々の生活習慣を見直し、腰に負担をかけない体づくりが重要です。
痛みが治まったからといって油断せず、再発予防に努めましょう。
ストレッチと体操
ストレッチと体操は、筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を広げる効果があります。
これにより、腰への負担を軽減し、ぎっくり腰の予防につながるでしょう。
頻度・タイミング | 方法 | 効果 | |
---|---|---|---|
体操 | 毎日朝晩 仕事の休憩時間 | 背伸び:ゆっくりと上体を反らす、ラジオ体操:全身を動かす | 全身の血行促進:筋肉や関節の柔軟性向上 |
ストレッチ | 入浴後 寝る前 | ハムストリングストレッチ:椅子に座って前屈する、腰回し:ゆっくりと腰を回す | 腰や股関節の柔軟性向上:筋肉の緊張緩和 |
日々の習慣にストレッチと体操を取り入れ、柔軟な体を作りましょう。
姿勢改善と負担軽減
姿勢の悪さは、腰に大きな負担をかけ、ぎっくり腰の原因となります。
正しい姿勢を意識し、日常生活での負担を軽減することが大切です。
悪い姿勢 | 改善策 | 期待できる効果 | |
---|---|---|---|
立っている時 | 猫背 反り腰 | 胸を張る 骨盤を立てる | 腰への負担軽減 筋肉の緊張緩和 |
座っている時 | 前かがみ 長時間同じ姿勢 | 背もたれを使用する 足裏を地面につける | 腰への負担軽減 集中力向上 |
ものを持ち上げる時 | 腰を曲げて持ち上げる 膝を伸ばしたまま持ち上げる | 膝を曲げてしゃがむ 荷物を体に引き寄せる | 腰への負担軽減 ぎっくり腰予防 |
正しい姿勢を心がけ、腰への負担を減らす工夫をしましょう。
筋力トレーニングと体幹強化
腰を支える筋肉を鍛えることで、腰への負担を軽減し、ぎっくり腰の予防につながります。
特に、体幹の筋肉を鍛えることが重要です。
ぎっくり腰の予防に効果的な運動 | 効果 | 方法 | 頻度 |
---|---|---|---|
ドローイン | 体幹の安定性向上 腰痛予防 | 仰向けに寝て膝を立てる。お腹を凹ませて30秒キープ | 毎日 10回程度 |
バックエクステンション | 背筋の強化 姿勢改善 | うつ伏せになりゆっくりと上体を起こす | 週2〜3回 10回程度 |
プランク | 体幹全体の強化 姿勢維持 | うつ伏せになり、肘とつま先で体を支える | 毎日 30秒キープ |
これらの運動を継続することで、腰を支える筋肉を強化し、ぎっくり腰を予防しましょう。
整骨院で根本改善を目指す
ぎっくり腰を繰り返す原因は、身体の歪みや筋肉のバランスの崩れにあるかもしれません。
専門家による施術とアドバイスを受けることで、ぎっくり腰の根本原因を解消し、再発を予防できるでしょう。

まとめ
ぎっくり腰で歩ける程度の痛みがある時、原因を理解し適切な対処をすることで、痛みを和らげ、日常生活を快適に過ごせるようになります。
この記事のポイント
- ぎっくり腰の痛みの原因
- 痛みを和らげるための応急処置
- 病院を受診する目安と治療法
- 再発を予防するためのストレッチと体操