ぎっくり腰は、重い物を持ち上げた時や体をねじった時などに突然起こる、急性の腰痛です。
このページでは、ぎっくり腰の痛みを和らげるストレッチや、再発予防のためのストレッチ、ストレッチの効果を高める方法、ぎっくり腰の予防と対策について解説します。
ストレッチを行うことで、痛みを和らげ、再発を予防することができます。
ぜひ最後まで読んで、つらいぎっくり腰の悩みを解消しましょう。
この記事でわかること
- ぎっくり腰の原因と症状
- 症状に合わせた応急処置とストレッチ
- ストレッチの効果を高めるポイント
- ぎっくり腰再発の予防と対策
ぎっくり腰とは?原因と症状について
ぎっくり腰は、重い物を持ち上げた時や体をねじった時などに突然発生し、日常生活に支障をきたすほどの激しい痛みを伴うことがあります。
ぎっくり腰とは?

ぎっくり腰は、医学的な正式名称ではなく、一般的に「急性腰痛」と呼ばれます。
これは、突発的に起こる腰の痛みを指し、原因が特定できるものと、特定できないものがあります。
レントゲンやMRIなどの画像検査で異常が見られない場合、非特異的腰痛と診断されることが多く、ぎっくり腰の約85%がこれに該当するとされています。
ぎっくり腰は一度経験すると再発しやすい特徴があり、適切な対処と予防が重要です。
ぎっくり腰の一般的な原因
ぎっくり腰の一般的な原因は、腰椎の関節、筋肉、靭帯、椎間板などの組織への急な負荷や損傷です。
重い物を持ち上げる、前かがみからの起き上がり、腰をひねる、くしゃみなどの動作がきっかけになることが多いです。
ぎっくり腰の原因となりうる要因として、睡眠不足やストレス、運動不足、体の硬さ、貧血、冷え性、高血圧、便秘などが複合的に重なることで、ぎっくり腰のリスクが高まる可能性があります。
これらの要因が複合的に重なることで、ぎっくり腰のリスクが高まる可能性があるでしょう。
ぎっくり腰の主な症状
ぎっくり腰の主な症状は、腰周辺の激しい痛みです。
動けないほどの痛みを伴うこともあり、日常生活に大きな支障をきたします。
痛みの他に、腰の筋肉の痙攣や炎症、可動域の制限などが現れることもあります。
症状の重さは人によって異なり、数日から数週間で自然に回復することもありますが、慢性化することもあるので注意が必要です。
ぎっくり腰の主な症状 | 詳細 |
---|---|
激しい腰痛 | 動けないほどの痛みを伴う場合がある |
筋肉の痙攣 | 腰の筋肉が硬直する |
炎症 | 患部が熱を持ち、腫れることがある |
可動域の制限 | 腰の動きが制限される |
その他の症状 | 足のしびれや痛み(まれに) |
ぎっくり腰の症状別 効果的なストレッチ
ぎっくり腰になっても、症状に合わせて適切なストレッチを行うことで、痛みを和らげ、再発を予防できます。
【炎症期】安静時の楽な姿勢と応急処置
炎症期とは、ぎっくり腰を発症して間もない、痛みが強く出ている時期です。
この時期にはまだストレッチは行わず、安静にしましょう。外用薬を使用するのもおすすめです。
- 安静: 仰向けで膝を立てる、横向きで丸くなって寝るなど、楽な姿勢を取りましょう
- 冷却: 炎症を抑えるため、患部を冷やすことが重要です
- 鎮痛: 痛みが強い場合は、市販の痛み止めを服用するのも一つの方法です
【回復期】痛みを和らげる簡単ストレッチ
痛みが少し和らいできたら、血行を促進し、筋肉の柔軟性を取り戻すために、ストレッチを始めましょう。
無理のない範囲で、ゆっくりと行うことが大切です。
腰をそらすストレッチ
このストレッチは、腰の反る動きをスムーズにし、椎間関節の可動域を広げる効果があります。
デスクワークで長時間座りっぱなしの人にもおすすめです。
- 足を肩幅に広げて立ち、両手を腰に当てる
- ゆっくりと息を吸いながら、上体を後ろにそらす
- 3秒キープし、ゆっくりと元の姿勢に戻る
- 2~3回繰り返す
腰を曲げるストレッチ
腰を曲げるストレッチは、腰の筋肉や靭帯の柔軟性を高め、血行を促進する効果が期待できます。
入浴後など、体が温まっている状態で行うと、より効果的です。
- 椅子に座り、足を肩幅よりやや広めにする
- 息を吐きながら、ゆっくりと上体を前に倒し、背中を丸める
- 3秒キープし、ゆっくりと元の姿勢に戻る
- 2~3回繰り返す
【日常に取り入れたい】再発予防の簡単ストレッチ
ぎっくり腰は再発しやすい特徴があるため、日頃からストレッチを習慣にすることが大切です。
筋肉の柔軟性を維持し、正しい姿勢を保つことで、ぎっくり腰の予防につながります。
腸腰筋ストレッチ
腸腰筋は、骨盤と大腿骨をつなぐ筋肉で、腰痛の原因になりやすい筋肉の一つです。
このストレッチで腸腰筋を柔軟にすることで、腰への負担を軽減し、ぎっくり腰の予防につながります。
- 片膝立ちになり、後ろ足の膝を床につける
- 前足に体重をかけながら、後ろ足の股関節を前に押し出すようにして、太ももの付け根を伸ばす
- 30秒キープし、反対側も同様に行う
梨状筋ストレッチ
梨状筋は、お尻の奥にある筋肉で、坐骨神経痛の原因になることがあります。
このストレッチで梨状筋を柔軟にすることで、腰から足にかけての痛みを和らげ、ぎっくり腰の予防にも効果が期待できます。
- 仰向けに寝て、片方の膝を立てて、もう片方の足首を立てた膝の上に乗せる
- 両手で立てた膝の裏を抱え、胸に引き寄せる
- お尻の筋肉が伸びるのを感じながら30秒キープし、反対側も同様に行う
これらのストレッチを毎日の習慣に取り入れることで、ぎっくり腰の再発を防ぎ、健康な腰を維持しましょう。
ストレッチの効果を高めるポイント
ストレッチは、筋肉や関節の柔軟性を高め、体の可動域を広げる運動です。
ぎっくり腰の痛みを和らげ、再発を予防するためには、ストレッチの効果を最大限に引き出すことが重要です。
ストレッチ前の準備運動
ストレッチを行う前に、軽い準備運動を取り入れることで、筋肉や関節を温め、血行を促進できます。
ラジオ体操やウォーキングなど、5分程度の軽い運動で体全体をほぐしましょう。
ストレッチ前の準備運動 | 時間 | 期待できる効果 |
---|---|---|
ラジオ体操 | 約5分 | 全身の筋肉を温め、関節の可動域を広げる。 |
ウォーキング | 約5分 | 全身の血行を促進し、筋肉をリラックスさせる。 |
軽く汗ばむ程度が目安です。

ストレッチ中の呼吸法
呼吸法を意識することで、筋肉がリラックスしやすくなり、ストレッチの効果を高めることができます。
息を止めずに、ゆっくりと深い呼吸を心がけましょう。
呼吸のタイミング | 方法 | 期待できる効果 |
---|---|---|
ストレッチ前 | 深く息を吸い込み、ゆっくりと吐き出す | 筋肉をリラックスさせ、心身を落ち着かせる。 |
ストレッチ中 | 筋肉が伸びる時に息を吐き出す | 筋肉の緊張を和らげ、ストレッチの効果を高める。 |
ストレッチ後 | 深く息を吸い込み、ゆっくりと吐き出す | ストレッチによって得られた効果を定着させ、筋肉をリラックスさせる。 |
呼吸を意識することで、副交感神経が優位になり、リラックス効果も期待できます。
ストレッチ後のケア
ストレッチ後には、筋肉や関節を冷やさないように、タオルや衣服で体を温めましょう。
また、水分補給も忘れずに行い、筋肉の修復を助けるために、タンパク質を含む食品を摂取するのもおすすめです。
ストレッチ後のケア | 方法 | 期待できる効果 |
---|---|---|
アイシング | 炎症がある場合、患部を15分程度冷やす | 炎症を抑え、痛みを和らげる。 |
温める | 血行を促進するため、患部を温める | 筋肉の緊張を和らげ、血行を促進する。 |
水分補給 | 水やお茶などを飲む | 筋肉の水分量を保ち、柔軟性を維持する。 |
栄養補給 | タンパク質やビタミンCなどを摂取する | 筋肉の修復を助け、疲労回復を促進する。 |
ストレッチ後のケアをしっかりと行うことで、筋肉の柔軟性が向上し、ぎっくり腰の再発予防につながります。
ストレッチ後に栄養ドリンクを飲むのもいいでしょう。
ぎっくり腰の予防と対策
ぎっくり腰は痛みがあるだけではなく、日常生活にも大きな支障をきたす可能性があります。
しかし、適切な予防と対策を講じることで、ぎっくり腰のリスクを減らすことができます。
日常生活での姿勢改善
日々の姿勢を見直すことは、ぎっくり腰の予防において非常に重要です。
悪い姿勢は腰に過度な負担をかけ、筋肉や靭帯の疲労を蓄積させる原因となります。
正しい姿勢を意識し、腰への負担を軽減しましょう。
姿勢 | 改善ポイント |
---|---|
座り姿勢 | 背もたれに寄りかかり、腰を支える |
立ち姿勢 | 背筋を伸ばし、お腹を意識する |
荷物を持つ姿勢 | 体に近づけて、膝を曲げて持ち上げる |
寝る姿勢 | 仰向けで膝を立てる、横向きで丸くなる |
定期的な運動の習慣
適度な運動は、筋肉や関節の柔軟性を保ち、血行を促進する効果があります。
ぎっくり腰を予防するためには、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を習慣にすることがおすすめです。
特に、腰回りの筋肉を鍛えることで、腰椎を安定させることができます。
1日に20分程度のウォーキングでも効果が期待できます。
また、ラジオ体操などの全身運動もおすすめです。
ストレッチは、筋肉をゆっくりと伸ばすことで、柔軟性を高める効果があります。
疲労回復と栄養補給
疲労が蓄積すると、筋肉や靭帯が硬くなり、ぎっくり腰のリスクが高まります。
十分な睡眠とバランスの取れた食事を心がけ、疲労回復を促しましょう。
特に、筋肉の修復に必要なタンパク質や、骨を丈夫にするカルシウムを積極的に摂取することが重要です。
栄養ドリンクも、疲労回復をサポートするのに役立ちます。
ビタミンB群やタウリンなどが含まれており、エネルギー代謝を促進し、疲労感を軽減する効果が期待できます。

今後の対策と早期回復のために
ぎっくり腰を繰り返さないためには、日頃から姿勢に気をつけたり、適度な運動を心がけることが重要です。
例えば、座り続ける時間を減らし、正しい座り姿勢を心がけるだけでも、腰への負担を軽減できます。
加えて、疲労回復を促すために、栄養ドリンクを活用するのもおすすめです。
例えば「リポビタンD」には、疲労回復や栄養補給に役立つ成分が豊富に含まれています。
具体的には、タウリンやビタミンB群などが配合されており、これらの成分が、傷ついた組織の修復を助け、体のエネルギー代謝を高める効果が期待できます。
つらいぎっくり腰の時こそ、栄養ドリンクを飲んで、内側から体をサポートしましょう。
まとめ
この記事では、ぎっくり腰の痛みを和らげるためのストレッチや再発予防のストレッチ、さらにストレッチの効果を高めるポイントについて解説しました。
この記事のポイント
- ぎっくり腰の原因と症状
- 症状に合わせた応急処置とストレッチ
- ストレッチの効果を高めるポイント
- ぎっくり腰再発の予防と対策
これらの情報を参考に、つらいぎっくり腰の悩みを解消し、再発を予防するために、今日からできる対策を始めてみましょう。